玄人不在
映像制作に関わる人たちは、みんながプロフェッショナルなんだろうと思っていたら、最近の業界は少し変わってきているようです。もっぱらパソコンの中で映像を組み立てて行く事が一般化したので、はじめから終わりまでずっとポストプロダクションに入り浸り、缶詰状態で制作をして行くというスタイルは稀になっています。
編集で言えば、関東エリアの番組制作ではおそらく60%〜70%以上がパソコン上でのオフライン編集が定着している感じです。テロップにしても然りで、テロップ工房に発注して「紙」として受け取っていた頃が懐かしいくらいでしょう。
パソコンを使う事により、時間短縮できたり変更が簡単になったりして、利点が多いのは周知の事実です。自分の中だけで完結できる、いわゆるお手軽 な制作スタイルが手に入れられた訳です。ここでひとつ、意識して注意しなければならない事があります。パソコン上だけでかゆいところに手が届くようになると、テロップ屋さんにプロの文字詰めの職人さんがいたように、専業の玄人が少なくなっているという事です。
パソコンのおかげで、何でも屋にはれても、その道の玄人になるためには今の時代もそれなりの経験と時間が必要なのは変わっていません。玄人とは、 その道の腕を磨き上げて日々高めて行く人の事です。便利になった今だからこそ、自分がやっている仕事の質を見つめ直す事が必要だと思います。そのなかで、 謙虚に仕事を振り返ることを繰り返して行けば、きっと玄人の域に近づいているはずです。