映像と光の関係

動画や写真などの一般的な「映像」は、モニターやスクリーンに映し出すことで人が見ることができます。時にはプリントした写真として、鑑賞することもあるでしょう。その映像を目にするためには、何らかの光を視覚がキャッチしなければなりません。写真が展示してある場所が、真っ暗で一切の光がなければ、どのような写真なのかを見ることはできません。

このように、映像は光によって人間が感じることができます。このことは、映像の仕事をしている技術者の人たちも、ほとんど意識していないのではないでしょうか。私は最近まで意識していませんでした。そのくせ、モニターから出てくる映像の色に対しては、一人前の事を言っていました。今から振り返ると恥ずかしい限りです。

モニターから発する映像の色味。あなたが今見ている映像の色は、正確ですか?正確なのだと思っているのなら、その根拠は何ですか?この問いかけに対して、正確に回答できるようにしたいものです。少なくとも映像技術者なのであれば。明確な回答をするためには、映像技術だけではなく、光の技術、一般的には色彩工学の分野についても理解も深めていく必要があると思います。その時の一つのキーワードが「XYZ」です。

デジタルシネマのためのDCPファイルを出力するときに、私は初めてXYZというものの存在を知りました。しかし、深く理解はできませんでしたが、最近よく目にするようになったCIEのxyY色度図について調べるようになってから、少しは理解が進んできました。DaVinci Resolveのカラーサイエンスでは、Scene Referredというキーワードが登場します。その先にあるのも、このXYZです。今後の映像技術で知識を深めるためには、このXYZへの理解を深めることは欠かせないと私は考えています。

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