柔らかいHDMIケーブルを選ぶ
個人的にはSDI接続のための同軸ケーブルをほとんど使わなくなってきました。それに代わるのがHDMIケーブルです。同軸ケーブルはコネクタの接合など制作しやすさが利点の一つです。一方でHDMIは、自作したことがないくらいピン数も多く、それぞれの太さも非常に精細です。
HDMIが接続時に多用されている背景には、民生機を混在して使う際にはHDMI接続の機器が多いこともあります。すでに民生機と放送機器の線引きが難しくなってきていて、では放送機器ってなに?と問われると納得させる答えを出しにくい時代でもあります。
このHDMIケーブルですが、最近私はなるべく柔らかいものを選択するようにしています。しかし、柔らかいものは細いことが多く悩ましいところもあります。オームの法則を習った時、電線の断面積が小さくなると電気抵抗は反対に大きくなるとのことでした。これがいまだに頭の中にあるので、なるべく太いケーブルを選んでしまいがちです。
しかし、太いケーブルは考えものなのです。なぜかと言えば、ケーブルのテンションが強くなってしまって、接続する機器側に余計な力がかかってしまうからです。テレビのような大きくて重量があれば問題にはなりませんが、UltraStudio Monitor 3GやHDMI分配器のようなコンパクトな機器では、このテンションの強さが問題になります。機器側が強いテンションに振り回されるからです。長期間になると、コネクタ部に余計な力がかかり続けて接触不良の原因にもなりかねません。というわけで、HDMIケーブルは柔らかいものを選択するようにしています。