Category: デジタルビデオ

USTREAM中継は敷居が低い


お世話になっている波さんから、USTREAMで使った機材構成などをレポートするようにとあらかじめリクエストを頂いていたので、このエントリーではUstのテクニカル面を書きます。

雑然としていますが場所の制約などからこんな感じでやっていました。カメラはいわゆる民生機で2カメ構成です。カメラからのコンポジット信号をAVミキサーに入れてスイッチングします。ライブテロップはここでは入れず、ずべてMac側です。このコンポジット出力をカメラを使ってDVストリームに変換して、Macに送りUSTREAM Producerでアップリンクします。音声は3本のマイクをミキシングして、先のAVミキサーを経由しています。

実は裏側では、回線のことも考慮して予備でもう一本使ってアップリンクされていたそうです。機材もバックアップのことも考えて、ダブルスタンバイの配慮もいろいろ考えられていました。

実際に現場から発信して、オンエアーになって戻ってくるまでの、いわゆるエアモニでのディレイは今回は7秒程度でした。テレビの放送をしている方にはこの時間差は非常に大きいと感じるでしょう。私も自分のMacに絵が戻ってくるまでに結構な感覚的に大きな時間差があったので、途中からは映像は見なくなりました。見ていたのはコメントだけでした。

本来のUstの発想では、「放送事業者」ではない人でも簡単にブロードキャストできる、というところだと思います。その意味では、「ゆるい感じの放送」といえます。もちろん試聴しずらい技術的な部分は改善の余地ありですが、システム面よりも何を配信するかの方が重要です。それこそ放送に適さないコンテンツでもUstならゆったり観られる、ということもあるでしょう。

USTREAMは放送的な手法ではありますが、送るばかりではなくて反応もコンテンツに組み込んでいけるメディアなんだと思います。送る時点でパッケージとして完結している放送と一番異なる点がそこです。極端な場合はMac一台あればそれだけでも発信できるので、ここでもやはりコンテンツの内容を吟味することが重要になってきます。

最後に技術面で感じたのは、音声には機材を潤沢につぎ込んだ方がいいと思います。ゆったりと別のことをしながら試聴することも多いので、ラジオのように音質は重要です。映像に関してはフルハイビジョンカメラはオーバースペックになりますが、できればプログレッシブモードで撮影したいところです。スイッチャもこの点を考えて選定すると明らかにクオリティに違いが出ます。

一度関わると病みつきになりそうな魔力があります、USTREAMは。

今晩USTREAMで生放送します


以前からお伝えしていますが、くどくてスミマセン(汗)。コマーシャルフォトやビデオサロンを出版している、玄光社さん主催のUSTREAMに参加します。今夜水曜日の20時から22時までの2時間の予定でライブでお送りします。時間がご都合悪い方は、後日でも観られるはずです。詳しいコンセプトは、ご一緒させていただく斎賀和彦さんのmono-logueに書かれています。

ファイルムービーの編集ワークフローを考える on USTREAM: EOS MOVIEを中心として、プロの映像制作現場にもファイルムービーの時代がやってきている。ではファイルムービーの編集ワークフローは、どうなっているのだろう? 斎賀和彦氏、鈴木まさる氏、高野光太郎氏、山本久之氏が徹底的に語り合います。. …

今年の秋に予定しているMOOKのための企画会議の模様を、大胆にもUSTREAMで公開してしまおうという企画です。せっかくネット技術が進化したのなら、なるべく編集方針にあらかじめ収集しておいた想定読者の声を盛り込みたい、というのが趣旨と聞いています。MOOKの内容ですが…。

  • P2、EX3、RED ONE、EOS MOVIEなどブレークし始めたファイル収録できるカメラを、どのように使いこなせば上手に無駄なく制作に活用できるか。
  • すでにデジタル革命を乗り越えてきたフォトグラファの方の知恵や経験を、動画である映像制作にも活かしたい。
  • 既存の映像制作に従事してきた方は、最近出てくるさまざまなファイル収録できるカメラの不可解な部分に手を焼かれていないでしょうか?また新しいアイディアを日々模索されていないでしょうか?そんな映像屋の方もターゲットです。

このようなところを中心に事前の企画会議でディスカッションされました。この内容に、さらに読者の意見が反映できれば、内容の濃い充実した紙面になるのではないかと思っています。

本番中にはご意見やご質問など、活発なコミュニケーションをお待ちしています。

REDCINE-XからDPX出力での注意点

REDCINE-XからDPXファイルへの出力で、オートデスク製品でそのファイルを読み込むときに、REDCINE-X側の設定によりトラブルになるケースがあったので、転ばぬ先の杖ということでエントリーしておきます。今回の情報源になった名古屋のHさんありがとうございます。

現在最新のBuild262では、DPXのExport設定ではこのようなオプションが選択できるようになっています。このByte Orderがくせもので、デフォルトは「LSB」です。LSBのままで書き出したDPXファイルは、AutodeskのInferno2010sp4ではヘッダ情報すら認識できませんでした。これをMSBに変更することで問題は回避できます。

ネットでMSBとLSBを簡単に調べてみると…。

MSB(Most Significant Bit)・・・最上位ビット
LSB(Least Significant Bit)・・・最下位ビット

こんな意味となっていて、例えばビットの並びがこんな場合だと、

10001100

一番左側の「1」をMSB、一番右の「0」をLSBと呼びます。それではこのビットの並びを伝送するときLSBかMSBどちらから始めに送ればいいのでしょう。人間の感覚と同じように「1,0,0,0,1,1,0,0」と送るのか、それとは逆に「0,0,1,1,0,0,0,1」と送るのか。

このようにデータの解釈はコンピュータの環境によって異なります。それに対応するための手段がこのように複数あるのです。DPXのようなビットマップデータもビットの集まりですから、どちらの順番にするかで全然異なった画像になることもあり、最悪はデータの読み込みすらできなくなります。この「並び順」は大切です。

DPXにはいろんなメタデータが格納されていますが、いろんなツールを使ってその中身を確認できます。私はImageMagickというツールを使っています。REDCINE-XからDPXへ書き出すときには、今回書解したような落とし穴がありますので、あらかじめデータを渡す人と確認することが必須ですね。

Premiere5.0.2でRED対応が拡張(追記)


Focus In blogさんで、Premiere5.0.2アップデートについて書かれています。いろいろ機能拡張されていますが、REDワークフロー限定で見ても大きく機能が拡張されています。RED関連だけ引用させていただくと…、

  • REDファームウェア(build 30, v30,5)対応。Mysterium Xセンサーおよび最新Color Scienceをサポート
  • RMDファイルのインポート・エクスポートに対応(REDCINE-Xとの連携)
  • RED Rocketカードサポート (R3Dデコード処理、RED Rocket映像出力は未対応)
    RED Rocketによるデコード処理を行う場合は、「RED(R3D)ソース設定」の「RED Rocket」を有効にしてください。

またMercury Pleayback Engine対応のグラフィックスボードが、Mac版では増えていないのが残念なところです。これは、NVIDIAさんとAppleさんに期待するしかありません。

Avid Media Composer 5もRED対応を加速させていますが、Premiere5も力が入っていますね。それに引き換えFCPときたら…。

(2010.9.2 21:59 追記)
5.0.2にアップデートしてみたところ、私の環境ではREDのプリセットがすべてメニューからなくなっている不具合が出ました。Premiereだけ再インストールして解決しましたが、重要な業務で使われる方はしばらく様子を見られた方がいいかもしれません。またネット上などで情報を確認されることをお勧めします。

USTREAMに出演します

9月8日(水)20時から、コマーシャルフォト誌主催のUSTREAMに参加することになりました。

ファイルムービーの編集ワークフローを考える
EOS MOVIEを中心として、プロの映像制作現場にもファイルムービーの時代がやってきている。ではファイルムービーの編集ワークフローは、どうなっているのだろう? 斎賀和彦氏、鈴木まさる氏、高野光太郎氏、山本久之氏が徹底的に語り合います。

この企画は、11月に発売予定のコマーシャル・フォトMOOKのための事前のディスカッションをUSTREAMで配信して、いろんな方からのご意見を集めようというものです。ですので、是非みなさんに観ていただいてコメントなどをいただければと思います。

DaVinci Resolve for Macのコンフィグガイド


8月30日付けで、Blackmagic DesignのWebサイトから、どんなMacにDaVinci Resolveがインストールできるかのガイドが公開されました。英語版のPDFファイルを早速読んでみました。気になったところをyamaq視点でまとめておきます。まだリリース前なので、実際とは異なる部分などがあるかもしれませんので、その点は差し引いてご覧ください。

  • Mac ProとMacBook Pro17inchをサポート。ただし、両者の最新の機種はお勧めリストに出ておらず、曖昧にサポートしている印象。しかし、対象外でもない不思議な対応。
  • REDRocketのサポート。直接Rocketの映像出力を使うのではなく、プロセッサとしてde-bayer処理などで活かすようです。ただし、PCIe x4スロットにインストールすることになるので、ベストパフォーマンスが出ない可能性あり。
  • 4kまでのサポートを打ち出しているため、ストレージの必要スペックは高く設定されています。Mac Proの空いているセカンド・オプチカル・ベイにもHDD/SSDをインストールしてまでもディスクI/Oを稼ぐことも想定しています。これは外部接続するためにはHBAが必要になり、なるべくPCIeスロットを占有しないことが今後のためにも安心だという配慮がある気がします。
  • ビデオI/Oは必須ではありませんが、当然ながらBM社のDeckLink HD Extreme3D/3のみがサポートされています。明確には書かれていませんが、他社製のビデオI/Oボードのサポートは無いものとみられます。
  • ProResコーデックが使えないのは現実的ではないので、FCS3は必須と言っていいと思います。またAvidのDNxHDコーデックは別途有償のコンポーネントが必要で、BM社から提供されるそうです。
  • Mac Proの構成の場合、CUDA対応のグラフィックスカードがあるとレンダリングなどで高速化に貢献してくれます。現状でのサポート機種はNVIDIA社のFX4800とGTX285のみです。GTX285はディスコンなので、現実的にはFX4800ということになります。
  • Mac Proのメモリ構成は、6/12/24GBのどれかになっています。8/16/32ではないと明確に書かれています。
  • モニタリング用のディスプレイのために使うグラフィックスボードは、NVIDIA社製のGT120となっています。AMD社製のカードではどうなるのかは書かれていません。

個人的に感じたのは、当初からMacBook Proのサポートが実現した点は高く評価できます。正直HD素材では重たくてサクサク動きませんが、プレイバックが必須ではない場合なら使えなくはないという印象です。気になるのはリリース時期です。この時期ですからIBC開催に合わせて、というのが順当だとは思いますが、待ち遠しい限りです。

EOS変換ソフトに新顔登場


EOSで撮影した動画素材は大抵の場合、ProResに変換することが多いと思います。その先は、そのままFCPなどで編集したりビデオテープに出力したり、いろんなフローが想定されます。EOSのH.264から何を使って変換するかは、みなさんいろいろ試されているでしょう。そのツールの中に新顔が登場しました。

rarevisionが開発している5DtoRGBはまだベータステージではありますが、品質を重視した開発に自信があるようです。サイトでもCanon純正のFCPプラグインとの比較をしていて、RGBのチャンネル単位で見てサンプリングが細かいため品質が良さそうなことがわかります。

名前とEmailアドレスを入力することで、ベータ版がダウンロードできました。実際に試してみたところ、2981frame@23.976の素材が、14分41秒で変換できました。約2分4秒の素材ですから、7.1倍ということになります。環境は一世代前のMacBook Pro3GHzです。プログレスバーを見るとそんなに高速処理な感じではありませんが、品質を重視する方は試してみる価値ありです。

ポストプロなどのようにバッチ処理を必要とするケースではまだ厳しいですが、コマンドラインから起動することで、

open -n /Applications/5DtoRGB.app

複数の5DtoRGBが起動できます。出力フォーマットはProResファミリー5種とDPXです。ProResの場合はガンマコレクションが1.8か2.2が選択可能です。カラースペースはITU-R BT.601か709、そして無加工が選べます。タイムコードはメタデータに含まれるタイムスタンプがデフォルトで、場合によっては手動で任意のTCに変更できます。

今後リリース時に有償になるかなどは不明ですが、注目できるツールだと思います。ネタ元はstudiodailyでした。情報感謝。

IoHDでタイムラプスができる?


IoHDのドライバ8.0の環境で、タイムラプス機能が搭載されていたんですね。知りませんでした。使ってみるまではいかなかったのですが、これがあればキャプチャ時にディスク容量を節約した取り込みができます。このスクリーンショットのように、取り込むときのフレーム数や間隔を指定できるようです。

これまでは、1時間くらいの長回しした素材を実時間かけて取り込んでからFCPでスピード変更していたので、HDDを無駄に消費していました。憶えておくと便利な機能だと思います。

HDMIの波形モニターがほしい


HDMI接続可能の機器が民生機では多くなってきました。CanonのEOSではHDMI出力でモニターに接続できるので、アナログ信号を排除したクリアなモニタリングができます。IoHDなどを使えば、HDMI接続からの信号を取り込むこともできて、今後編集素材での持ち込みも増えてくると思います。

しかし、HDMI信号には映像信号、音声信号、メタデータなどを観測する手段がみつかりません。Aという機械からBという機械に接続したときに、問題発生したときに原因を特定するときに時間がかかってしまいます。こんな時に思いつくのが、HDMI波形モニターのような視覚的に信号を確認できる手段です。

  • 映像信号のサイズは何か?
  • 映像信号のフィールド周波数は何か?
  • 階調のレンジは0-255 or 16-235のどちらか?
  • RGB or YPbPrどちらか?

など、HDMI接続するときには、このような信号の素性がわかると便利なことがあります。民生機ではここにコピーガードの信号が含まれることもあって、信号レベルではあまり触れてはいけない部分なのかもしれませんが(笑)。

今回はIoHDが手元にあったので、入力信号を切り替えてうまくマッチしたものが、元信号のフォーマットであるというなんとも釈然としない方法で解決しましたが、何かいい対策はないものかと物色中です。

Avid EDLからFCPタイムラインへ


意外とできそうでできないMedia ComposerからFinal Cut Proへの編集結果の移行ですが、EDLを経由する方法でよければこんなWebサイトがありました。相互のイベントの部分はほとんど同じなのですが、リール番号の部分が異なるため簡単に変換できません。

Avid側ではEDLの最後の部分にこのようなメモが付きます。

>>> SOURCE 1 A012_C005_071602 060a2b340101010101010f00-13-a1-00-00-{04f2b6e5-dc4d-cb26-e1c2edfbf32c7f63}

それをこのWebサービスでこのようにQuickTimeのリファレンスファイル名に入れ替えてくれます。このときのリファレンスファイルのサイズは選択可能です。

* FROM CLIP NAME: A012_C005_071602_H

AvidのEDL Managerでの設定方法はWebに書かれているので、あらかじめプリセットなどにして設定しておくといいです。簡単にMedia ComposerからFinal Cut Proにデータ移行したい場合は試してみる価値ありです。