Category: コラム

今更フォーラムなのか?


WordPressの兄弟分で同じチームが開発しているというbbPressというのがあります。フォーラムとかBBSと表現をされることがあるツールで、あまり最近では活発に使われることが少なくなったような印象を持っています。

とはいえ、WordPress系ということでやはり一度は使ってみたくて、インストールしてみました。やはり導入は簡単です。WordPressの構築経験があれば問題はないと思います。しかし、構築できても肝心のコンテンツや運用方針が定まっていないというお粗末さ(汗)。

以前にREDのフォーラムをやっていたときに感じたのは、もともとForumが盛んなアメリカと、それを輸入した日本では使い方やネット文化が違うんだなあという点です。これはForumに限らずネットワークコラボレーションなど、「輸入品」に総じて言えることです。やはり日本人の好みは欧米とはイコールではなく、多少の味付け直しが必要なんですね。現地そのままの味付けで持ってきては、ちょっとだけ「きつ過ぎて」口に合わないことが多々あります。

日本でも社会の仕組みが大きく変わろうとしていて、それに合わせて人間関係の作り方や育み方も変化しつつあります。行動の単位は、集団から個人へ細分化されてくると思っています。20世紀にはみんなで一緒に動いていたけれど、21世紀からは個人で動いた結果として、同じ方向に進む人たちを束ねる仕組みが整ってくると考えています。

ひとりでは小さくても、束ねるとそれなりの力にはなるので、同じベクトルを持つ人たちでbunchするためにも、このbbPressなどが使えないものかと思いを巡らせています。

銘機から想う記録媒体

yamaq blogのエントリーで懐かしい銘機を取り上げましたが、ノンリニア編集が登場してから深くかかわってきた部品のひとつがハードディスクでした。いかにしてread/writeを高速にして、さらに記録容量を増やすかを追求してきました。Quantel社のHarryの頃は、たしか8inchか5inchのハードディスクを使っていたと聞きます。イギリス製のQuantel製品ではありましたが、このハードディスクは日本製の某メーカーでした。

その後現在に至るまで、さまざまなノンリニア編集システムでは3.5inchタイプが採用されています。ただし、プラッターサイズは3.5inchでも接続インターフェースは初期のSCSIから、高速化されてファイバーチャンネルになり、ATA、SerialSCSIなどに変遷しています。しかし、現在でもハードディスクが主流です。他の選択肢が少ないと考えるか、HDDがそれほど優れていたので長期間使われていたのか、さてさて。このあたりの事情は是非是非、富士通さんや日立さんあたりのエンジニアの方のコメントをアンオフィシャルで結構なので(笑)、いただきたいです。

次のメディアを考えるときに私が思いつくのがSSDです。すでにMacBook Proで1年間使ってきて、read/writeの高速さや、フラグメンテーションを気づかわなくてもいいところ、それなりの安心感、などで高く評価しています。SSDも登場初期の不具合がようやく収束してきて、次の課題はコスト面に移行してくるでしょう。HDD並のコストに近づいてくると、Mac Proの中にRAIDで使ってみたくなるスケベ心も湧いてくるというものです(笑)。

Quantel社のHarrietを今の時代に振り返ってみると、当時としてはもっとも高速で使えるRAMという記憶媒体を、必要最小限で搭載する、という設計思想が見えてきます。明らかに使い手の技量でカバーが必要な領域が残されていたとも言えます。今の時代の機械はどうしても万能を目指したがるので、できない機能があると突っ込まれてしまうことが多いですね。でも使うのは人間なので、その技量に任せる部分もあっていいのではないでしょうか。そうでないと使い手側の進化が止まります。

最近のシステムでRAIDの話題になると、余裕を持ち過ぎた過剰な容量だと感じてしまうのは、過去の乏しいハードウエア資源を使った機械を見てきた経験からだと思います。そんなのは昔話だと一笑する前に、使い手側の工夫でハードの足りない部分をカバーするくらいのテクニックを磨きたいものです。これは自分自身にも言い聞かせる意味で。そんなことを過去の銘機を振り返ることで感じています。

クラウドかローカルか


Google Mailに切り替えた2006年以降、メール、ブックマーク、アドレスブックなどの主要な個人データは、クラウド側に置いて使ってきました。半年に一度くらいのサイクルで行うMacのリストア時にはこれが功を奏して、気軽にシステムの入れ替えができていました。

今回のMacのリストアを機に、MobileMeに移行していることも影響して、再度ローカル側にデータを持つように変更しつつあります。しかし、完全にローカル側だけに持つのではなく、メールはIMAPサーバ機能を使ってローカル&クラウド的な運用です。

スケジュールもGoogleカレンダーからMobileMeカレンダーに移行したので、再びMac OS Xに付属するiCalを使い始めています。今さらながらローカル側で使えるアプリケーションの使いやすさを実感しています。ドラッグ&ドロップは違和感なくでき、Webブラウザの中でもかなりのことができるようにはなってきていますが、まだ単独アプリにはかないません。

メーラーもOS X純正のApple Mailを使い始めていますが、なんとなく挙動に不安を感じますね(笑)。なぜだか送信できなかったり、メーセージの取得でエラーになることがあったりします。ちょっと頭が痛いです。SafariからのMobileMeメールも取得に時間差があるので、仕事で一刻を争うときにはちょっと不安です。Thunderbirdも試しましたが、UIが好みではありませんでした。

RSSリーダーはiPhoneとの連携を考えるとGoogleリーダーは捨てがたいのですが、Googleリーダーとうまく連携できるローカルアプリが見つかっていません。RSSリーダーはViennaが気に入っていて、フリーで使えるのとMacのルック&フィールが好みに合っています。最大の残念な点はGoogleリーダーと連携できないところです。ViennaをベースにしてGoogleリーダーと連携できるようにしたガラパゴスリーダーも試しましたが、Viennaの系統を踏んでいるとはいえ同様には使えませんでした。

クラウド or ローカルではなく、クラウド and ローカルが、当面の快適なコンピュータライフに役立つに違いないと思っていますが…、当面は試行錯誤になりそうです。意外とGoogle漬けの生活は心地よかったのだと再確認しています(笑)。

ACアダプタは3年以上使わないほうがイイ

これは業務ユースでの前提です。業務ユースという定義は、システムの一部の機材のように、24時間365日連続通電している使用用途です。

電子機器と言うのは、大抵内部の回路では直流電源が必要で、+5Vや+12Vなどがよく使われています。これに対して電源コンセントに来ている電源は交流100Vで、東日本の50Hzと西日本の60Hzがあります。これらの異なる電源タイプを変換するために、通称ACアダプタと呼ばれるAC/DC変換器が必要になります。

このACアダプタを連続長期間稼働すると、3年程度を境にして故障率が急激に高くなると私の経験で感じています。新設したシステムが3年を超えると少しずつ故障が出てくることがありますが、多くの場合は内部回路のコンデンサの容量抜けなどの部品の消耗が原因です。

このようなネガティブなイメージの多いACアダプタですが、一昔前は電源回路を機器本体内に持っていたため、電源回路が壊れれば即修理になりました。しかし、ACアダプタのように電源回路を切り離したことで、故障した場合はこのACアダプタだけを交換すれば、再び安定稼働できることもあります。しかし、このように簡単に交換できないケースもあります。

ACアダプタにも種類があって、出力するDC電源の電圧や電流に違いがあります。さらにDC側のコネクタ形状が物理的にもいろいろあって、単にACアダプタとひとくくりにできないのが現状です。できることなら、DV電圧のタイプをいくつか設定して、業界標準にして欲しいくらいです。そうすればACアダプタを入手できないことから開放されます。

3年以上経過した機材では、故障になった場合には本体を疑う前に、ACアダプタから疑ってみたほうがいいかも、です。以外とACアダプタは原因究明の対象外になることが多いので。

PRONEWSでコラムが始まりました


PRONEWSさんのWebサイトで、新しいコラムの連載をさせていただくことになりました。タイトルはAppleの向こう側-yamaq blog Extended-です。このyamaq blogの出張版ということで、毎月書かせていただくことになりました。

もともと私はApple製品との関わり合いが強く、こうやってblogのネタでもApple関連のエントリーが最も多くて、いろいろお世話になっています。そんなApple越しの映像業界を見つめることで、いろんなヒントが見えてくると思っています。それを毎月コラムとして書いていきます。

予定では毎月20日更新なので、よろしかったらご一読ください。

今日はMacのリストア日

少なくとも半年に一度は、Macの中身を外部のHDDにディスクイメージ保存して、Macの内蔵ディスクを一から再構築しています。なんと物好きな、と言われるでしょうが、これがトラブルの防止に役立っています。Macを本格的に使い始めてからずっと続けていますが、HDDのクラッシュやデータの全損から免れています。

このタイミングに合わせて、要らないにもかかわらず捨てきれなかったファイルをクリアできるので、そんな意味でも良いチャンスになっています。MacのシステムディスクをSSDに切り替えてから、このリストア作業によってディスクI/Oの高速化は得られなくなりました。以前SSDではなくHDDを使っているときには、明らかにI/O速度の向上は得られたので、そんな意味でもHDDのリストアは面倒ではありますが見返りは十分得られますよ。

ちょうど先日からMobileMeへの移行を進めていて、今回もGoogleのツールから乗り換えるものがいくつかありました。その一つが日本語入力システムです。今回からはまたまわせみに戻ってきました。今のところGoogleのサービスでメインで使っているのはGoogleリーダーだけになってしまいました。Gmailも完全転送になって、いまやスルーするだけになっています。Googleのサービスは最近は日本の携帯電話とも親和性が良くなってきていいので、また今後は切り替えるかもしれません。

その他の変化といえば、REDツールも次世代のものに切り替えました。REDAlertや旧RedCineもインストール対象から外しました。当面はREDCINE-Xと新REDLINEでやってみます。Clipfinderは2.2 & 2.5です。

この三連休はこんなメンテナンスをやっています。

電子デバイスは実世界の補完でしかない

ある著名なアニメ監督が、iPadなどの電子デバイスのことを誤解しているようなネットの記事を目にしました。まあこれは好き嫌いのことなので、まったく私には関係ありませんし、この件に反論する気もありません。この話題がちょうどいい機会なので、電子デバイスのことを書いておこうと思ったわけです。

忘れた頃に湧いてくる議論の一つで、「電子デバイスやインターネットが、リアルな人間のコミュニケーションに置き換わる日が来る」というのがあります。例えばテレビ電話の発明により、実際に相手に会うこと無しにすべてのコミュニケーションが満たされる、などなど、新しいテクノロジーによってリアルな対面の意思疎通の必要がなくなっていくだろうということを言いたいのでしょう。

冷静に考えればそんなことが起こるわけはないのですが、この件について私は、新しいテクノロジーがリアルの世界を置き換えることは当面ありませんが、部分的に補完はしてくれると信じています。対面のコミュニケーションで足りない隙間の部分を、テクノロジーが少しだけ埋めてくれると思うのです。この埋め合わせしてくれる部分は、今後の技術の進化で多少は増えていくかもしれません。

テクノロジーがリアルをインターリーブするというイメージです。あえてインターリーブという言葉を使ったのは、テレビのNTSCの仕組みで使われる白黒信号とカラー信号の共存関係のインターリーブを思い出したからです。

コミュニケーションは対面に勝るものはないのですが、制約によって直接対面できないことが実生活の中では多く遭遇します。例えば、孫の顔を見たいおじいちゃんが、毎年夏休みしかそれが実現しないのであれば、FaceTimeみたいなテレビ電話をプレゼントしてあげれば、多少は孫の成長を見守ることができます。でもやっぱりおじいちゃんは孫の体をぎゅっと抱きしめてあげることが何よりも嬉しいことは明らかです。

会いたくても会えない事情がある。これを少しでも和らげるのがテクノロジーです。和らげるだけで決して解決はしてくれません。この点を誤解しなければ、今後どんどん出てくる新しいテクノロジーとうまく付き合うヒントになるはずです。

情報漏えいを恐れるあまり

大手の方とじっくりとITベースでコミュニケーションを取ろうとすると、社内規程で自由にネット経由の情報共有ができないことが多いです。サイボウズLiveなんてとんでもないということで、せっかくの便利なツールなのにもったいなく感じます。とくに一部上場の大企業ではそれが顕著で、せいぜい電子メールでの送受信になります。まだFAXでやりましょうと言われないだけましです。

企業が業務上収集した個人情報を外部に漏洩しないことは言うまでもないですが、それを恐れるあまり、まったく論外な部分まで遮断しているケースが大半です。おそらく社内にもいろんなIT技能レベルの方がいるので、その最低レベルに合わせないといけないのでそうなるのでしょう。

これでは、せっかくのビジネスのチャンスや、人的つながりの延長にある営業チャンスも逸しています。プライバシーマークを取得している企業や、それを取得していないと取引できないケースもあると聞きます。しかし、その陰に隠れている大切な物を見失っていると感じます。

表現するということ

フォローしている方のRTから。

作家鈴木光司さん曰く表現する事は勇気を持つ事。花は美しいというと「美しくない花もある」という人が出てくる。そのクレームを想定し「美しい花もあるが美しくない花もある」と書く。それはもはや言う必要のない文となる。全ての人が納得する文では表現にならない。勇気が必要なんだ。力をもらった。

これはガツンと来た。

blogを書き続けていると、どしても逆風コメントや逆風未コメントを無意識に気にしている自分がいました。ピンポイントで何かを追求糾弾するようなblogも否定はしませんが、yamaq blogは基本温暖気候のblogです。その反面こんな事なかれblogになっている面があったことも確かです。間違ったことを放置さえしなければ、誰かを傷つけるようなことさえなければ、積極的にそして勇気を持って書かなきゃダメなんですね。そうじゃないと表現していることにはならない。

もちろんこの方をフォローし始めたのは言うまでもありませんが、ネタ元のs*_s*さんにも感謝。

1/10なら10倍すればいい

打合せの席でたまたま出た話題なのですが、これからのコンテンツの価格設定のお話です。

映像コンテンツというのは、これまでは高価なものが多かったのですが、iPadやiPhoneでもいろんなコンテンツが溢れ返るようになると、プロフェッショナル以外の分野のひともコンテンツをアップロードします。プロは商売のためにアップしますが、単に自分のコンテンツを不特定多数に見てもらうのが目的のケースもあるでしょう。これはまさにオープンソースで無報酬でプログラミングをはじめたことに通じるものがあります。

そんな時代をこの先私たち映像業界も迎えることになります。もうすでに1コンテンツが高価な時代は過去のことで、1/10にでもして現実的な価格設定を検討する時期に来ています。では収益も1/10になるのかといえば、そうとも言えません。1/10になったからこそ10倍売上が伸びる場合もあり、この「いくらに設定するか」という値頃感が重要だと思うのです。

この理屈から言えば1/100にするのであれば100倍売ればいいということです。しかし、現実的には単純に価格を下げるだけではダメなので、いろんなアイディアは必要です。しかし、この価格帯のパラダイムシフトが起こっていることだけは知っていなければ、取り残されてしまうと思うのです。