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複数バージョンのResolveを切り替えて使う(修正)


4月になってNABで次期バージョンのResolve16ベータが公開になりましたが、これまでも多分この先も最新バージョンだけを使うことがBMD推奨だと思います。更新されたらユーザー自身でアップデートして、なるべく最新バージョンを使ってくださいというのが公式見解でしょう。

しかし、特にベータ期間では安定版の15.3.1も仕事では使いたいところです。世の中の大半のResolveユーザーは、無理やりベータに更新して仕事もこれでがんばる。ベータはインストールせずに情報だけを収集する。このどちらかではないでしょうか?そこで非公式ではありますが、複数バージョンのResolveを共存させて好きなバージョンを使い分ける方法を公開します。

蛇足ながらこのテクニックはプロジェクトデータがロストする危険を伴うので、自己責任で実行できる方だけ試してみてください。手順はなるべくわかりやすく解説するつもりですが、簡単なターミナルの使い方がわかるくらいが対象者になります。とは言っても、怪しくて胡散臭いダークなことをやるのではありません。

このエントリーは、公開後大きく修正しています。現時点(2019年4月19日16時45分)が最新版です。以前にダウンロードした方は、挙動が変わっているので別のバージョンを追加でインストールする際にうまく動かない可能性があります。その場合は、お手数ですが、全てのResolveを削除してから新規にインストールする必要があります。ご面倒をおかけしますが、ご理解願います。

簡単な動作原理の説明

DaVinci Resolveは/Applicationsにアプリの本体とPDFやアンインストーラなどを、/Libraryの深いところにプロジェクトのデータベースやLUTなど設定ファイルを、バージョン15まではさらに/Libraryの上記とは別の場所にシステム設定が保存されています。言い換えれば、これらの関連フォルダを正確に復元できればResolve環境は移行できるわけです。プロジェクトのバックアップも可能になりますし、今回紹介する複数のバージョンを切り替えることも可能です。

Resolveのプロジェクトなどを管理するとても重要なデータベースシステムがコンピュータの中で動いていますが、今回紹介するテクニックはPostgreSQLでは使えません。XMLデータベースだけが対象です。XMLDBと言っても実はフォルダ内にたくさんのファイルを格納しているだけなので、それらを正確に再現すれば良いのです。

複数のバージョンがそのMacの中にいくつも共存していくことになるので、基本的なファイル群のセットがその数だけ溜まっていくことになります。一般的なケースではそのためにストレージが圧迫されるほどには膨らまないと思います。いろんなファイルを秘伝のタレのように継ぎ足ししている方は、この点にご注意ください。

必要なソフトウエア

改めてですが、このテクニックはmacOS限定です。バージョンは10.12.6以降なら大丈夫だと思います。対象のResolveも私の検証ではここ最近の14.5以降では問題なく動いていました。少し変わった使い方として、16b1を2種類切り替えて使うようなことも可能です。バージョン16からはmacOSのユーザーごとに設定を切り替えられるようになっていますが、このツールでは単一ユーザー環境だけで使用可能です。複数のmacOSユーザーを切り替えて使う場合には使えませんのご注意ください。このblogの初期に公開した際には、この複数バージョンでは使用できないと説明していましたが、その後修正しています。

setupResolve
環境を構築するときにターミナルから起動するスクリプトです。スクリプトファイル名に「before」「after」のオプションを付けて使用します。BMDから新バージョンのResolveが公開されて、それをインストールする前後で2回起動するだけで、それ以外では使うことはありません。

SwitchResolve.app
セットアップが終わっていて、日常的にResolveを使うときには「必ず」このスターターアプリであるSwitchResolve.appをFinderからダブルクリックで実行します。今回紹介するテクニックは複数のResolveが共存しますが、一般的なアプリの起動のように、その本体を直接ダブルクリックして起動できませんので、念入りにこの点はご注意ください。セットアップ後にはこれまでの習慣でアプリ本体をダブルクリックしてしまうことが予想されるので、ご注意ください。

もし間違ってダブルクリックしてしまうとどんなことが起きるかというと、起動したアプリとアクティブになっている設定ファイルのバージョンがミスマッチの場合は、見事にプロジェクトデータが壊れる可能性があります。これを避けるためにスターターアプリから起動することになるのです。スターターアプリで起動すれば、設定ファイルとのマッチングは間違いません。

さらにStudioバージョンではアクティベーションコードを使っているユーザーが増えていると思いますが、コードを毎回入力するのは非常に面倒です。これも仕込んでおけば、時々表示されるライセンス入力アラート画面でCommand+Vでペーストするだけでパスできます。異なるバージョンを切り替える運用でも、切り替えた直後にコード入力が高い頻度で出てくるので、この機能も役立つと思います。

事前設定

まだDaVinci Resolveのインストールが完了していない場合は、普通にインストーラーから導入しておいてください。この段階では何も考慮することはありません。このようにResolveがインストールされている状態がスタートになります。例えば15.3.1だけがインストールされている場合を前提に解説していきましょう。

ターミナルを起動して、setupResolveを実行します。この段階での目的は、すでにインストールしているResolveをバージョンに応じてフォルダを作成することです。コマンドラインから下記のように「after」オプションをスペースで区切って実行します。さらに二つ目のオプションとして、バージョンを示す文字列を加えます。先頭の「$」はプロンプトですので入力しないでくださいね。

$ setupResolve after 16.0.b1.Studio

ターミナルの中では何も起きていないように見えますが、/Applicationsを確認するとResolveのフォルダに変化があることが伺えます。今回の例では、一つ目のResolveは16.0のベータ版ですが、これが一つだけ登録されました。

次は、二つ目のResolveのインストールです。ここではResolve15.3.1だとします。事前準備として、すでにインストールしてある一つ目のResolve(16.0.b1)を退避させるために下記のコマンドを実行します。

$ setupResolve before

コマンドは瞬時に完了して、バージョンごとのフォルダに関連ファイルが全て退避されました。これで2つ目のResolveをインストールできる準備が整いました。BMDからダウンロードしてきて通常通りにインストールしてください。ただし、インストール直後にはまだ起動はしないでください。せっかちな人は要注意です。そして、インストール後のコマンドを下記のように実行します。これは一つ目のインストール後に実行したものと同じ意味です。

$ setupResolve after 15.3.1

全ては半角文字でスペースも半角スペースなのはいうまでもありません。二つ目のオプション「15.3.1」の部分が識別するときの目印になります。半角英数スペースなしで指定してください。「15.3.1」や「15.3.1.Studio」のような命名になると思います。「16 beta 1」はNGです。半角スペースは付けないでください。

これを実行すると、LUTフォルダ内にファイルをコピーすることも可能です。スクリプト内を見ていただいて、ご自身で必ずコピーしておきたいファイルがある場合には、ここをカスタマイズしてみてください。不要な場合は削除やコメントアウトして構いません。

セットアップはこれだけで完了です。この先毎回新しいResolveがリリースされて追加インストールする場合の手順は上記を間違いなく実行するだけです。私の失敗談を恥ずかしながら書いておきましょう。「setupResolve before」処理を忘れていたことがありました。これを忘れるとその時にアクティブになっていたResolveのファイル全てが上書きされてしまいます。

通常運用の方法

事前設定が無事に済んでいれば、SwitchResolve.appを起動してバージョンを選択するだけです。選択画面では現在アクティブになっているバージョンがデフォルトになっているので、OKで進むだけです。この選択画面を開いたままで放置すると、2分後にタイムアウトします。長時間このままで放置すると、バージョン選択しても何もアクションは起きませんのでご注意ください。

もしResolveが起動中に、SwitchResolve.appを二重で起動しようとしたらどうなるでしょうか?心配ご無用です。対策はしてあり、下記のようなアラートが表示されてブロックされるようになります。

最後に

実はResolve16ベータからPreferencesファイルの扱い方が変わっているようです。その点は今回紹介した二つのツールでは対処しているつもりですが、まだ日が浅いためバグがあった場合にはお知らせいただけると更新したいと思います。

慣れてしまえば日常で使うには難しさはないはずです。セットアップの時だけは多少緊張しますが(笑)。ターミナルの操作ができて、テキストエディターも使えればスクリプトの修正は大丈夫でしょう。シェルスクリプトが書ける方は、ご自由にカスタマイズして好みに変更していただければ良いのではないでしょうか。もっと便利な使い方に成長させていただけると嬉しいです。正直自分だけで使う目的だったので、ターミナルを多用している不親切さはあります。ダブルクリックだけで使えるように便利にしておけばよかったのですが、その点はお許しください。

以上、このテクニックが日々のResolveライフでお役に立てれば幸いです。二つのファイルはこちらからダウンロードしてください。
SwitchResolve

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