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キーフレーム

ビデオ編集室にはデジタル・ビデオ・エフェクト(DVE)という一台1,000万円以上する非常に高価な機材がマシンルームのど真ん中に居座っていました。その機械を上手に操ることが、ビデオ編集を仕事にしている者にとっては必要な技量の一つでした。私がはじめて触れた頃に障害となった概念がキーフレームでした。KeyのFrameだから、合成でもするのか?なんていう印象を持つ方はイマドキの方で、私なんかチンプンカンプン(この表現こそ死語ですが...)でした。

映像は映画では24、日本のテレビでは30枚の写真の連続で表現します。何か動きを付けた表現をしたい時には、1枚だけだった写真にテレビの1秒なら30枚分の変化を加えなければなりません。1枚ずつ手作業で動きをつけるアニメーションをやっていては、さすがに放送日が決まっているテレビ番組の制作では使えません。そこで省力化する工夫が考案されて、それがキーフレームです。要所になるポイントだけを人間が指定すれば、その間のフレームは機械が良きに計らってくれます。要所になる大切なところだけ人間が指定して、この映像フレームのことをキーフレームと呼びました。おそらくアニメーション制作を手描きでやっているところでは、こんな機械は使わずに今でも手作業でやっているかもしれません。そこにプロの仕事があるわけですが、私には想像すらできない領域です。

昔話になってしまいますが、DVEは日本国産の機器もあってNECや東芝製などありました。私は「国産車」から入ったので、外車を使った時には非常に興奮したものです。アニメーションの補間加減が国産車にはない滑らかさがありました。さらにDVEで最も重要な目を引くエフェクトも外車には素敵なものがありました。直線的でいかにもデジタルな印象の効果ではなく、紙をめくるような曲線的な効果や、水面を波打つような映像は、その効果を得るためだけでも1時間何万円も費用が必要だった時代もありました。DVEができる効果は、基本的にはキーフレームの中に1つに限定されます。複雑な効果は一度で完結できない時代でした。

イマドキの方はキーフレームに対してこんな先入観や敷居の高さはないと思います。とても喜ばしいことです。面倒なことは時代と時間が解決してくれるので、それを活用すれば良いのです。その稼いだ時間をクリエイティブに活かしてください。DaVinci ResolveのFusionには、Colorページにはない使いやすいキーフレーム機能があります。Colorのページにもキーフレームはあるのですが、「これって使いにくくて嫌だなあ」なんて感じていた方は、Fusionのキーフレームにはフレンドリーな面があるので、食わず嫌いはやめて是非使っていただきたいと思います。

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