2022年度版とも言える、本年の大きなバージョンアップが正式リリースされました。例年に比べて、リリース時期が前倒しで実施されました。個人的にはmacOSのメジャーバージョンアップの前後と考えていたので、嬉しい意味での驚きを感じます。リリースノートからいつものように日本語翻訳+多少の修正を加えてお送りします。私のところにも、「すぐに18に更新しても大丈夫でしょうか?」との質問を頂きますが、私の回答は「大丈夫です、既に十分にデバッグは行われています」です。ユーザーの方は常にプロジェクトのバックアップを意識して使われると良いと思います。
主な機能
- Blackmagic Cloudによるクラウドベースのプロジェクトライブラリのホスティングと管理
- Blackmagic IDを使用したインターネット上でのセキュアなコラボレーション
- ファイルを自動的に再リンクするインテリジェントなパスマッピングをサポート
- ネットワークワークフローにおけるプロジェクトライブラリのパフォーマンスが大幅に向上
- 特に大規模なプロジェクトを扱う際のプロジェクトパフォーマンスが向上
- ウォッチフォルダ内にプロキシを自動作成するProxy Generatorアプリを新たに追加
- プロキシを優先するか、カメラのオリジナルを優先するかを選択できる機能
- サブフォルダ内のプロキシファイルはメディアプールで自動的に割り当てられる
Media/Edit
- カメラのジャイロメタデータを使用して Blackmagic Pocket Camera クリップをスタビライズ
- タイムドテキストTTML、XML、埋め込みMXF/IMFサブタイトルのサポート
- メディアストレージからサブタイトルを表示、インポートする機能
- メディアプールからのサブタイトルクリップの再リンクに対応
- トラックごとに複数のキャプションを同時に表示する字幕リージョンのサポート
- 個々のプリセット、テキスト位置、リージョン間の直感的な編集を設定
- タイムラインコンテキストメニューからリージョンを追加、名前変更、管理
- トラックヘッダーのコンテクストメニューからTTMLサブタイトルを書き出し
- 複数の字幕トラックをTTMLとして読み込み、書き出し、埋め込む機能
- Eeditページでシェイプ、アイリス、ワイプのトランジションを反転させることが可能
- ビューアで最大25のマルチカムアングルを同時に表示することが可能
- 編集インデックスにクリップの長さが表示可能
- トリミングされたクリップの外側にあるキーフレームをナビゲートする機能
- ホットキーを使ってリタイミングキーフレームをナビゲートする機能
- 無効化されたタイムラインに対するスマートビンフィルタ
- その場でレンダリング、Fusion で開くアクションにショートカットを割り当てることが可能
- Fusionコンポジションのリセット(Reset Fusion)が、複数のクリップ選択時に機能
Color
- Magic Mask に新しいオブジェクトマスク機能が追加
- 調整クリップとFusionジェネレータは、カラーマネージメントをバイパス可能
- リモートグレーディングセッションでのクリップグループの同期をサポート
- アドバンスドパネルとミニパネルから双方向トラッキングをトリガー
- アドバンスドパネルとミニパネルでのマットフィネスと3Dクオリファイアのサポート
- アドバンスドパネルでのドルビービジョンハイライトクリッピングのサポート
- アドバンスドパネルからのカラー出力のバイパスをサポート
- アドバンスドパネルから自動接続されたキーアウトを持つキーミキサーを追加
- アドバンスドパネルでの双方向トラッキングのサポート
- アドバンスドパネルでのファストレビュー再生モードのサポート
- Blackmagic Gen 5 カメラフォーマットの ACES サポート
- HDR Vivid 規格のサポート
- ACES 1.3のデフォルトで有効な基準色域圧縮
Resolve FX
- Studioで3Dデプスベースのキーを生成するための新しいResolve FX Depth Map
- 新しいResolve FX Fast Noise
- 新しいResolve FX Despill
- Studioでワープしたサーフェスをトラッキングするための新しいResolve FX Surface Tracker
- 新しいウルトラモードによるResolve FX Beautyの向上
- Resolve FX Edge Detection のエッジ強度およびフィルタコントロールの向上
- Resolve FX Transformの2つ目の入力から合成するオプション
- Resolve FX Lens Reflections の新ボークプリセット
- Resolve FX Chromatic Aberration のグリーン-パープルコントロール
- Resolve FX レンズフレア、ラジアル&ズームブラーにおけるサイズ調整オプション
Fairlight
- プロジェクト設定で固定バスのプロジェクトをFlexBusに変換する機能
- トラックインデックスを使ってミキサーのトラックとバスを自由に並べることができる機能
- タイムライン上でミリ秒またはサブフレーム間隔をナッジする機能
- タイムストレッチャーオーディオの品質向上
- Dolby Atmosイマーシブミキシングの改善(バイノーラルモニタリングを含む)
- Linux と Apple シリコンでの Dolby Atmos 制作のネイティブサポート
- オートメーションを有効にし、パラメータを公開するための独立したコントロール
- VCA制御の自動化トラックの動作改善
- メーターが改善され、減衰、ピークホールド、表示モードが設定可能
- ctrl-altクリックでゲインと弾性波のキーフレームを削除する機能
- タイムライン上でクリップをダブルクリックして、名前を変更する機能
- クリップ名のプレフィックスをトラック単位で設定可能
- リンクされたグループの名前を変更する時に、下のトラックの名前も変更可能
- Qコントロールとマウスホイール入力を改善したイコライザー
- メータリング、ゲイン表示、イネーブルコントロールを強化したダイナミクス
- ダイナミクスのドライミックス、ソフトニー、FlexBusのメータリングの改善
- プラグイン管理の改善(ミキサーでの置換とコピー設定)
- イコライザーとダイナミクスのプリセットを新たに内蔵
- シフトを押しながらクリップをダブルクリックすると編集の選択範囲が広がる
- 範囲選択時にオーディオゲインを適用可能
- クロスフェード時の波形表示の精度を向上
- ミックスをトラックにバウンスする際に、オリジンタイムのメタデータが保持
- Fairlight Desktop Console のユニティからトリムするオプション
- Fairlight Desktop Console での VCA とバススピルのサポート
- Linux システムでのFairlight デスクトップコンソールの使用をサポート
- コンソールでのFlexBusのスタジオモニタリングのサポート
- タイムラインロード時にスピーカーをミュートするFairlight コンソールオプション
- Fairlight オーディオインターフェイス経由でのタイムコードチェイスのサポート
- Fairlight デスクトップコンソールでのユーザービューのサポート
- Audio Editor パネルでのオーディオエフェクトのマッピングを改善
- オーディオエディターパネルでソロセーフを呼び出すために、alt + solo を使用する機能
- タイムラインメニューの新しいクリアミュートアクションのサポート
- トラックミキサーコントロールを有効にすると、すでに開いている場合はウィンドウにフォーカス
- グリッドとリストモードはパッチ、バスとVCAの割り当てに適用
Fusion
- インスペクターで複数のツールのマルチボタンモードを選択可能
- スクリプトのために、最新と今後のPython 3 バージョンをサポート
- Text+ カラーピッカーでのライブプレビューに対応
- 複数の新しいコンポジションブレンドモード
- マスクとストロークのための新しいエクスプレッションアニメーションカスタムポリモディファイア
- GPU加速によるペイントツールの高速化とストロークのスムーズ化
- ブラー、グロー、サイズコントロールが追加された高速な複製ツール
- フェードオンとテキストリップルタイトルのパフォーマンスを改善
- ナイトビジョン、グリッチ、TV、その他のエフェクトのパフォーマンスが向上
コーデック
- Blackmagic RAW SDK 2.6をサポート
- カスタムプリセットを使用したインターネットアカウントへのビデオアップロードに対応
- モノラルおよびステレオのMP3オーディオのエンコーディングに対応
- クイック書き出しと配信のページに新しいHyperDeck書き出しプリセットを追加
- タイムラインエフェクトを使った個別クリップのレンダリング機能
- QuickTimeレンダリングにBlackmagic RAWメタデータを埋め込むことが可能
- カスタム品質とプロファイルのメディア管理オプション(利用可能な場合)
- Dolby Vision互換のH.265クリップのレンダリングに対応
- CMYKフォーマットTIFFファイルのデコードに対応
- レンダリングされたEXRのリール名メタデータを保持
- JPEG静止画の日付と時間のメタデータを記録可能
- IO Encode Plugin SDKでアルファチャンネルをサポート
- RED SDK 8.3 に対応
- ARRI Alexa 35 カメラをサポート
- 新しい1440p YouTubeプリセット
- ACES色域圧縮をラウンドトリップで上書きするレンダーオプションを追加
- Main10は、MacのデフォルトのH.265エンコーディングプロファイルに変更
全般的な新機能
- StudioでWindowsとLinuxの10ビットビューアをサポート
- Studio の Windows と Linux で、ビデオ出力をリモートモニタリングにストリーミング可能
- M1 と M1 Pro の DaVinci Neural Engine で Apple Neural Engine サポート
- DaVinci Resolveの韓国語ローカライズに対応
- PostgreSQL 13 が Project Server にバンドル
- コラボレーションチャットのデスクトップ通知に対応
- MacでFinderタグをクリップキーワードとして読み込むかどうかをユーザが選択可能
- Final Cut Pro v1.10 XMLの読み込みと書き出しをサポート
- Dropbox のコメントとマーカーの同期を解除してタイムラインに表示可能
- 再生とレンダリングで Mac システムのスリープを防止
- レンダリングジョブでアップロードの進捗バーを表示可能
- コラボレーションとクラウドで、システムごとのプロジェクト作業パスをサポート
- コラボレーションとクラウドで、システムごとのレンダーキャッシュモードに対応
- 現在のプロジェクト設定をデフォルトとして設定可能
- プロジェクトアーカイブをプロジェクトマネージャにドラッグ&ドロップすることで復元可能
- スクリプトAPIによるFusionコンポジションの作成に対応
- プロジェクトアーカイブをエクスポートするためのスクリプトAPIをサポート
- スクリプトAPIによるタイムライン開始タイムコードの取得と設定に対応
- 古くなったメディアビンを検出し、更新するためのスクリプト API サポート
- カメラ RAW サイドカーファイルを更新するスクリプト API のサポート
- 一般的なパフォーマンスと安定性の向上