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ProResRAW使用レポート

NABで意表をついて登場したAppleのProResRAWコーデックでしたが、Google検索をしてみてもまだあまり実例がたくさんあるわけではない状態です。以前書いたyamaqblogのネタがトップに来ているくらいですから、まだ広まっていないのが現実です。検証するよ、と声をかけていただいたので、はじめてファイルに触れることができました。

使用したカメラは、PanasonicのコンパクトシネマカメラAU-EVA1です。そこからSDIの6Gシングルリンクで、ATOMOSのSHOGUN INFERNOに接続しました。この組み合わせで記録できるProResRAWはDCI4k@30fpsまでで、5.7kは記録はできましたがファイルの中が壊れていました。今後の更新で5.7kRAWがこのクラスのカメラで記録できると、非常にコスパの高い制作環境が手に入ります。SHOGUN INFERNOでEVA1の4kをProResRAWで記録する場合の制限事項として、イメージセンサーの全域を使えず4kサイズの内側に限定されます。

FCPでProResRAWをハンドリングする際には、3つの方法が使えるようになっています。(1)RAWからLogに変換してFCP同梱のLUTを使う。(2)RAWからLogに変換して外部ファイルのLUTを使う。(3)RAWのままでLogを介さずに色調整する。これらの中から(1)と(3)を試したのが下のスクリーンショットです。上からオリジナルRAW、RAWからColor Boardで調整したもの、RAW-Log変換後にLogからColor Boardで調整したものです。

このケースではあえて露出を32倍まで上げて飛ばして収録していますが、RAWデータとしてはクリップはしていませんでした。そこからハイライト側を大きく絞ることで階調はそれなりに戻りました。違和感はない程度まで戻っていると思います。同じことをLogを途中に経由してLUTを当ててから試したのが一番下ですが、スミマセン私にはこれが限界です(汗)。このような極端なケースではRAWの底力は違います。

ノーマルで撮影したクリップでも触りましたが、慣れたLog/LUTワークフローに比べて極端なアドバンテージは感じるところまで到達できませんでした。頭の中ではLogよりもRAWの方が有利とは理解しているものの、大きな違いは見つからなかったというのが短い検証で感じた結果です。

技術的なところはぼんやりと見えてきましたが、いざ現実のワークフローでどのように利用できるかを考えてみると、参加者の共通した意見としてDaVinci Resolveでダイレクトに使えないProResRAWは厳しいという意見がありました。私もそう思います。現状でProResRAWが開けるアプリはFCPだけなので、使いたかったらFCPでどうぞというAppleのいつもの高飛車なところが伺えます。現状では大きなアドバンテージが見えていないだけに、このFCP縛りな点が普及への高すぎる垣根になると感じました。ある程度のオープンなコーデックになることを強く希望します。

ProResRAWのファイルは、デスクトップのQuickLookで見ることもできません。QuickTimeプレーヤーでもだめで、FCPを起動してビューワで見るしかありません。Compressorでも見ることができませんでした。ビットレートはWhitepaperにあるようにProResHQと近い値でしたので、ストレージへの負担は大きくはない感じです。それよりもディベイヤー処理が、パフォーマンスとクオリティ維持に大きな影響が出てきます。

ファイルが手に入ったので、少しずつ検証を進められるようにはなりましたので、また新しいことが見つかったらレポートしたいと思います。

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