デジタル一眼とコーデック
二つ前のエントリーで、キヤノンさんの業務用カメラのコーデックの話題を取上げました。その内容と相反するかもしれないのですが、デジタル一眼カメラの動画記録フォーマットについては、私はもう一つの考え方を持っています。Canon EOS 7D/5D MKIIなどでは、H.264方式を動画記録では採用しています。この記録フォーマットをどうするかという話題です。
編集する側からの希望は、撮ってきたファイルをコンピュータ側にコピーしただけですぐに高品位な動画ファイルとして編集できるのがベストでしょう。特にAppleの環境にいるエディターならば、QuickTimeコーデック、ということになるでしょう。さらに具体的にコーデックを選択しなさいと聞かれれば、私ならProRes422/4444と答えます。
先日銀座のイベントの時にも、カメラメーカーの方に希望としてQuickTime/ProRes記録になりませんか?と勝手なお願いをしてしまいました。お願いをしておきながら私からこのように書くのはチグハグではありますが、メーカーさんがコーデックを選択するのは政治的な判断が大きく関係するので、ユーザーよりな答えは出しにくいのではないかと危惧しています。
そこで私が思いつくのは、いっそのことデジタル一眼側では記録することをやめてみれば?という発想の転換です。記録しないということは、記録行為を他の外部の機器にお任せするということです。今ではAJAさんのKiPROやIoシリーズという優れた製品があります。今の時流で考えれば、なんでもかんでも自社の製品の中で完結するというよりも、ユーザーが選択できる使い方を残しておく、ということだと思います。
たとえば7Dの次期製品では、カメラ内部でH.264記録はするけれど、HDMIから非圧縮の10bit映像が同時に出力されます。という仕様になったとしたら…。すでにファームウエアを独自で改造してそんなことを計画している強者もいると聞きます。ホームユーザーはH.264でお撮りください。業務ユースの方は、別途ご自由にHDMIからの信号を記録できます。この仕様がすがすがしいと感じるユーザーは少なくないのではないかと思います。
編集向きのコーデックがカメラに搭載されるに越したことはないのですが、それに時間がかかったりユーザーに利益にならない選択肢になってしまうのならば、いっそのこと記録しない、という道も残っているのだと思います。
蛇足になりますが、HDMI系には映像は必須ですが、音声は必須ではありません。タイムコードも必須ではありません。外部機器で記録できるのでそれは無駄になることが多いでしょう。シンプルに非圧縮で出していただければいいのです。8bitではなく10bitであればとても良い状態で記録できます。業務用なのでSDI出力、なんて考えなくて結構です。安価であることが基本なのですから。
勝手な妄想をしてしまいましたが、デジタル一眼のメーカーさんはこの部分でいろいろ模索されているに違いないので、是非こんなユーザーの意見もあることを知っておいていただきたいと思います。

